オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは5月4日(米国時間)、「Hard Drive Failure Rates for Q1 2021」において、2021年第1四半期におけるハードディスクドライブ(HDD)の故障率を伝えた。2021年第1四半期には4つのモデルが故障率0%を実現。特にSeagate 6TBモデルと東芝 4TBモデルが、平均使用年数約6年という長期間にもかかわらず、故障がゼロという素晴らしい成果を上げたと報告されている。

  • 資料: Backblaze提供

    資料: Backblaze

最も優れたモデルと紹介されている2つのHDDモデルは次のとおり。

  • Seagate ST6000DX000 (6TB)
  • 東芝 MD04ABA400V (4TB)

上記の2モデルは生涯年率故障率も1%未満となっており、耐用年数を考えると極めて素晴らしい結果と評価されている。

故障率0%は次の2つのモデルも実現している。

  • 東芝 MG08ACA16TEY (16TB)
  • WDC WUH721816ALE6L0 (16TB)

ただし、上記のモデルは平均使用年数が4.1カ月と0.4カ月とまだ使い出したばかりであり、今後故障率がどのように推移していくかが注目される。そのほか、次のモデルは故障台数が1台のみだったとしており、このモデルも今後の故障率推移が注目される。

  • Seagate ST16000NM001G (16TB)
  • 東芝 MG07ACA14TEY (14TB)

Backblazeは今回の報告でハードディスクとSSDの故障率に関する考察も載せている。BackblazeはこれまでハードディスクとSSDの故障率に関して深い考察を掲載することはなかった。今回の報告でも、現在の使用状況ではSSDの方がハードディスクよりも故障率が低いが、これはストレージの年代という要素を加味していないことから、それぞれの年齢も加味して分析した場合には「SSDの方が優れている」という推測は成り立たない可能性もある、という指摘にとどめている。今後さらにデータが増えていくことで、より確実な指摘が行われるようになるものとみられる。