MS&ADインシュアランス グループ ホールディングスとグループ傘下の三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、MS&AD事務サービスは、4月からAI-OCRを活用した自賠責保険の解約書類入力業務に自動化業務フローを導入。年間4万時間の削減を見込んでいる。

4月から導入されたのは、SCSKとAI Insideが開発に携わるAI-OCR活用のDX Suiteを用いた「計上業務自動化フロー」。全国から届く自賠責保険解約手続きの書類をPDF化、DX Suiteにアップロードしてテキスト化、これを三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険のオンライン入力画面に入力するフローで自動化する。

  • 複雑な帳票に手書き文字やゴム印なども加わる。認識して基幹システムに入力まで自動化することで年間4万時間の業務削減を見込む(同社資料より)

    複雑な帳票に手書き文字やゴム印なども加わる。認識して基幹システムに入力まで自動化することで年間4万時間の業務削減を見込む

書類となる自動車損害賠償責任保険承認請求書は10種類以上のフォームがあり、元号別の帳票世代も混在するという複雑ものだがAI Insideの独自技術でこれを解消したと同社は述べている。また帳票識別や手書き文字認識とは別に、漢字表記からのフリガナ変換や住所や名前、振込口座欄へのゴム印の押印にも独自データベースや手法で自動化対応している。

導入により、3社(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、MS&AD事務サービス)の業務の年間4万時間の削減を見込んでおり、開発で得た知見を活用した事務処理の効率化を進める構えだ。