生産性の第一歩はスケジュールからかもしれない。自分のリズム、作業の重要度、締め切りを考慮して、スケジュールを組んでいるだろうか?Forbesの記事「How To Curate Your Schedule For Optimal Productivity」が、いくつかのヒントを紹介している。寄稿者のJohn Hall氏は、カレンダーアプリによる時間管理や生産性改善をビジネス展開する企業Calendar.incの共同設立者。カレンダーアプリというもっとも身近な時間管理ツールに改善を加えるサービスを提供するだけに傾聴すべき点も多そうだ。




・1週間の見通しを立てておく
突然のミーティングなど何が起こるかわからないからこそ、1週間の見通しを立てておこう。カレンダーに重要なアポイントを入れ、優先事項/作業時間とカレンダーの空白時間をマッチングさせる。一日のうちに何も予定を入れない時間を意図的に確保する。緊急の用事が入って作業ができなかった時も安心だ。

・何も予定を入れない時間(Downtime)の活用法
休憩は重要だ。人間の集中力は20分程度と言われているので、2時間ぶっ続けで高い集中状態で働くことはおそらく難しい。そこで定期的に休憩を入れよう。例えば、アプリやタイマーを使って20分集中-5分休憩-20分集中というサイクルで仕事をするとする。2時間おきに長めの休憩として15分休む。この15分に何をするのかも決めておくことがポイント。

・習慣(Routines)を味方に助ける
PCを使って仕事をしている人が多いと思うが、PC上でも習慣はできている。スマホも然りで、手にするとすぐにTwitterを開いてしまう、なんてことはないだろうか?生産性が上がるような習慣を考えよう。

・断る方法を身につける(Learn How to Say No)
頼まれるまま作業を請け負っていては、優先度の高い仕事が後回しになってしまう。その週に立てた見通しに沿って、できないものは断る勇気を。スケジュールを管理するのは自分だ。もし断ることが躊躇われるのなら、言い回しのテンプレートを作っておくのも良いだろう。

・マルチタスクであればタイムボックスを(Keep Multitasking and Task Switching to a Minimum)
マルチタスクとは複数のタスクを並行してやることだ。だが、マルチタスクは実際のところ生産性には良くないという意見もある。タスクを切り替えたときに、直前の作業まで戻るのに時間がかかるからだ。タスク専用のタイムボックスを取り入れよう。

タイムボックスはチーム単位で取り組むスクラムで用いられる考え方で、事前に設定した時間内に目標完了を目指すというものだ。目標完了まで時間を設定せずに作業をするのではなく、その時間が切れたら作業を終える。例えば、10時から11時まである作業をすると、終わっていなくても11時がきたらその作業は打ち切るというもの。

記事では、同一傾向の作業を固めて時間内に処理するタイムボックスの生産性における利点をいくつか示し、対称的にタスクの切替時に"スプレッドシートから電子メール、テキストメッセージ、ソーシャルメディアへと習慣的に行き来する"ことを回避することを薦めている。生産性を考えたスケジュールを組む場合に、外部とのやりとりや情報収集など広く構えるマルチタスクな時間と、いわば固定化されたツールのみを使うようなタイムボックスの時間を明確に分けることの重要性を説明しているのだ。

タイムボックスに向かうためには、仕事の切り分け、ツール類のセットアップなど事前の準備も必要になってくるだろう。当然だが、これをタイムボックス中に考えては行けない。計画的にタイムボックスを自身のスケジュールのなかに入れることで、生産性の向上を狙えるというわけだ。同社のカレンダーではBusyとFreeの二択を設定できる。Busyの場合、チームなどカレンダーを共有するユーザーに、その旨を示せる機能がデフォルトで備えてある。

  • アプリCalendarのスケジュール設定画面

    アプリCalendarのスケジュール設定画面