日本電気(NEC)は4月13日、日本バレーボールリーグ機構(Vリーグ機構)と協同し、3月27日と28日に開催したVリーグ女子の計3試合で競技情報のAR(拡張現実)表示の実証実験を行ったと発表した。
今回行った実証は、Vリーグ機構がWeb上で試合中に更新するスタッツ情報(選手個人やチームのプレー成績など)をモバイルネットワーク(LTE)で現地のサーバに送信し、ARで表示するコンテンツを生成、会場の観客がかけるスマートグラスに表示するもの。
これにより、観客は会場と同等の迫力や臨場感を味わいながら、得点や選手情報などさまざまな情報をリアルタイムに把握できるという。加えて、セット間には得点ランキングやアタック決定率など選手の個人記録に関する情報を得られるため、プレー以外の時間も試合を楽しむことができるとのこと。
今回の実証は、3月27日の久光スプリングス対NECレッドロケッツ、3月28日の久光スプリングス対JTマーヴェラスおよびNECレッドロケッツ対埼玉上尾メディックスの3試合で実施し、延べ30人が体験した。
実施後の体験者へのアンケート調査では、AR表示の体験について「非常に良い」または「良い」と回答した人の合計は97%であり、多くの体験者から高い評価が得られたとしている。
また、今回表示した内容に加え、得点を決めた選手の情報や、選手やベンチのリアルタイム映像も表示してほしいなどの要望もあったといい、今後はこうしたニーズに基づき、より付加価値の高い観戦体験の提供を目指す意向だ。