TSMCは、台湾発となる高度に自動化された「先進材料分析センター(Advanced Materials Analysis Center)」を開設し、有害物質の高効率スクリーニング手法を開発したと発表した。
同センターは、半導体製造に使用する原材料の安全管理と検査能力を強化し、有害物質などに起因する不良の原因分析を短時間で行うことを目的としており、すでに原材料に含まれる有害物質独特のスペクトルに関するデータベースを構築、高効率有害物質スクリーニング手法を活用することで、疑わしい物質の100%分析にかかる分析プロセスとデータ解析時間を7日から12時間(分析時間として従来ソリューション比93%減)に短縮させるのに成功したという。
TSMCによると、厳格な基準を使用して材料の評価を行うことで、原材料の品質管理が向上し、先端プロセスの歩留まりの最適化につながることが期待されるとしている。また、同センターを活用して半導体製造用材料に対する評価を進めることが、製造プロセスのリスクを最小限に抑えることとなり、それが顧客満足度を高める製品品質の向上につながるともしている。
なお、TSMCは年内にも「3D IC材料研究センター」を日本に設置する予定で、今回開設された先進材料分析センターとの連携が期待される。