NECおよびNECプラットフォームズは4月7日、オフィスや学校など向けのVPN対応アクセスルータである「UNIVERGE IXシリーズ」の新製品「UNIVERGE IX2310」の販売活動を開始した。価格は39万3800円、出荷開始時期は4月28日を予定しており、販売目標はIXシリーズ全体で年間15万台。
新製品は、従来製品であるIX2215/IX2207/IX2106と比べて約5倍の通信速度となる10Gbpsのデータ転送が可能という。リモートワークの急速な普及により通信トラフィックが逼迫する企業のネットワーク環境を改善すると共に、GIGAスクール構想の下、PC1人1台などの施策を進める教育現場において安定した通信環境を構築するとしている。
同製品は、4ポートの10Gイーサネットポートを備え10Gbpsのインターネット接続サービスに対応し、Wi-Fi 6の普及により高速化したLAN環境にも適応するというミドルクラスのルータ。VPN性能は4Gbps、VPN対地数は256であり、中小規模のセンタールータとしても使用可能という。
ローカルブレイクアウトを実現するURLオフロード機能を強化し、音声・映像のパケット通信での使用が多いUDP(User Datagram Protocol)に対応する。これにより、拠点間をVPNで接続しインターネットアクセスをデータセンターに集約している場合でも、オンライン会議の通信は直接拠点からインターネットへアクセスできるように制御可能になるとのこと。
加えて、NECプラットフォームズのクラウド型統合管理サービスである「NetMeister」およびゼロタッチプロビジョニング機能に対応する。これにより、リモートでの保守を可能にすると共に、拠点へのルータ導入時にキッティング作業が不要になるとしている。
同製品の発売に合わせ、NECプラットフォームズはNetMeisterの機能を強化するという有償プランである「NetMeister Prime」のサービス提供を開始した。同サービスでは、対応機器のコンフィグ自動バックアップ機能や統合設定機能を提供すると共に、証跡管理機能を強化したとのこと。