ルネサス エレクトロニクスは4月6日、IoTエンドポイント機器向けに2019年12月に発売されたBluetooth 5.0 Low Energy搭載の32ビットRXマイコン「RX23W」と、アンテナ、発振器、それらのマッチング回路を集積した「RX23Wモジュール」を発売した。

同製品は、米国、カナダ、EU、日本において電波法認証やBluetooth SIGの認証を取得しているため、RFの設計やチューニングを必要とせず、RFの知識がなくても同モジュールをそのまま使用することにより、開発期間を短縮することができるという。

また、パッケージは6.1mm×x9.5mmの83ピンLGAと、システム制御も行えるマイコンを搭載したクラスでは最小レベルの小型化を実現し、機器の小型化と、外付け部品の低減によるBOMコストの削減が可能なため、家電、ヘルスケア機器、スポーツ・フィットネス機器など、IoTエンドポイント機器の開発を効率化することができるとしている。

開発環境としては、RXマイコンと同じソフトウェア環境を使用し、システム制御と通信制御を同時に開発することができ、マイコンの周辺機能やBluetoothのドライバコードを生成し、各端子の機能設定もGUI(Graphic Use Interface)を使って行える「Smart Configurator」や、Bluetoothのカスタムプロファイルを設計し、そのプログラムを自動生成する「QE for BLE」、また、初期の無線特性評価とBluetooth機能確認がGUI操作で可能な「Bluetooth Test Tool Suite」を提供をうけることが可能。開発初期の検討段階から製品の応用開発まで、各開発フェーズに適した開発ツールを使用することができるため、アプリケーション開発をより効率化できるとしている。

同社では今後、RX23Wモジュールとアナログ、パワー製品を最適に組み合わせたソリューション「ウィニングコンビネーション」を順次リリースする予定で、すでにRX23WのBluetooth通信により体温や酸素飽和度(SpO2)、心拍数のモニタを行える医療用パッチのリファレンスデザインや、RX23Wによるスマートフォン連携によるりモビリティのバッテリ状態やルート履歴の保存が可能な48Vモビリティソリューションなど、ルネサスはすでに200以上のウィニングコンビネーションを提供しているという。

  • 「RX23Wモジュール」

    Bluetooth通信用「RX23Wモジュール」(提供:ルネサス エレクトロニクス)