市場調査会社の台TrendForceによると、2020年の車載LED市場は前年比3.7%減の25億7200万ドルであったが、2021年はヘッドライトならびにディスプレイパネルの需要増により、同13.7%増の29億2600万ドルと2桁成長を遂げると予想されるという。
また、車載LEDサプライヤの売上高ランキングトップ10を見ると、2019年、2020年と順位に変化はなく、また日本企業としては2位に日亜化学工業、4位にスタンレー電気がそれぞれランクインしている。2020年の車載LEDサプライヤトップ3のOSRAM Opto Semiconductors、日亜化学、Lumiledsで市場シェア71.9%(端数切り上げ)を占めており、特に、欧米自動車メーカーの高級車ならびにNew Energy Vehicle(NEV:新エネルギー車)がOSRAMを好んで使用し、同社の事業の主な収益源となっているという。
一方、新型コロナの影響を受け、日本の自動車メーカーは操業停止や生産調整を行った結果、2020年の日亜化学やスタンレーといった日本のLEDサプライヤの売上高と市場シェアは影響を受けることとなった。トップ10社中5社が売り上げを伸ばす中、日本企業2社は他社に比べて大きく売り上げを落とす結果となった。
なお、自動車の需要は2020年第4四半期から回復してきており、LEDサプライヤも2021年を通じて注文が増加する見込みだという。そのため、ほとんどのLEDサプライヤは、製品のリードタイムを延長する必要があるとTrendForceは見ているほか、近い将来、二重予約が発生する可能性があるため、LEDサプライヤ各社ともに実際の予約注文数量を精査したうえで、値上げの可能性を探ることになるだろうとTrendForceは指摘している。