日本電気(NEC)は4月5日、行動のサンプルを数秒の映像として与えるだけで、ライブカメラの映像や映像アーカイブの中から、類似の行動を簡単に見つけ出す技術「オンデマンド行動検出」を開発したことを発表した。
同技術は、サンプル映像に映っている人物の骨格構造を推定し、その骨格の変化をライブカメラの映像や映像アーカイブ内の動作と比較することで、類似する行動を高精度に検出するもの。
一般的な映像検索技術とは異なり、見つけたい行動を事前に定義してAIに学習させる手間が不要で、対象となる行動が映っている数秒の映像をサンプルとして与えるだけで、類似行動の検出が可能だという。
また、被写体の被写体の向きや大きさが異なっても類似の行動を見つけ出すことができるため、人物とカメラの位置関係を固定化することが難しい場合でも目的の行動を検出することが可能。一つの行動を検出するために複数のサンプル映像を与える必要ないことから、運用者の負担を軽減しより実用性の高い行動検出サービスを実現できるとしている。
さらに、画像そのもの(面)ではなく、画像から推定した骨格の形状(十数個の関節点)を基に行動を照合することで、従来技術よりも計算量を抑えるという。これによりライブカメラの映像から目的の行動をリアルタイムに検出したり、映像アーカイブから高速に検索したりすることが可能だということだ。