台湾のハイテクメディアであるDigitimesによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による在宅勤務の推奨などによるPC需要の増加に伴い、液晶(LCD)パネルメーカーからのドライバICに対する需要が増加した結果、業界筋によると需要が供給を20%以上上回る状況となっており、台湾のLCDドライバICメーカー各社が値上げを検討しているという。
また、ドライバICのみならず、ネットワークチップなど、他の多くのコンポーネントも不足してきているという。すでにBraodcomなどの一部のベンダは、ネットワークチップの納期を50週間に延長するとともに、下半期のネットワークチップの供給について、上半期よりも逼迫すると顧客に通知したという。
TSMCの2021年第2四半期の生産能力は5G、HPC、そして各国政府から外交ルートを通して台湾政府経由で要請のあった車載向けの注文で満たされているため、それ以外のチップ生産に割り当てられる生産能力はほとんどない状態だという。そのため、全体的に半導体の供給ひっ迫の状況は今後も厳しい状況が続くことが予想され、結果として半導体チップの値上げやファウンドリの製造受託料金の値上げが相次ぐ可能性がでてきたという。