商船三井は8日、古野電気と共同開発したAR航海情報表示システムに安全航行できる水深の境界線を自動表示するアップグレードを行ったことを発表した。

  • 20m等深線を赤色で表示する例(同社資料より)

    20m等深線を赤色で表示する例(同社資料より)

リアルタイム映像に異なる情報をシームレスに付加するAR(Augmented Reality)の様々な形での実装が多くの企業で進んでいる。商船三井が古野電気と共同開発したAR航海情報表示システムは、電子海図や各種レーダーなど航海情報をリアルタイムにディスプレイ上の映像に表示させるもので、商船三井グループの運航する大型原油タンカー24隻への搭載が完了している。

今回のアップグレードにより、リアルタイムで映像上の水面に境界情報を表示できるようになっている。赤・黄・橙など水深の危険境界を表示させることで、操船を視覚的にサポートできる。同社は今後も安全運航を最重要課題と捉え、海上交通の安全に寄与する製品の開発・改良を「現場の目線」を取り入れながら積極的に行うことを述べている。