富士通は2月24日、AIを活用し患者のリハビリテーションの動画から肩と肘の関節可動域を自動測定する「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE ROMREC」を、同日から販売開始したこと発表した。提供開始は3月5日。

  • 関節可動域自動測定のイメージ

    関節可動域自動測定のイメージ

「HOPE ROMREC」は、リハビリテーションおよび整形外科に関わる病院やクリニックなどの医療施設を支援するソリューション。複数のAI画像認識モデルで構成する当社開発の画像分析AIエンジンにより、タブレット端末を用いて撮影したリハビリテーション動画から3次元骨格を推定することで、患者の肩と肘の角度を自動測定および記録し、可視化するものだ。

これにより、理学療法士(Physical Therapist)や作業療法士(Occupational Therapist)がこれまで実施していた、ゴニオメーターを用いて患者の関節の曲がり具合を目視で測定する作業を大幅に効率化でき、理学療法および作業療法の効果の評価や障がい度合いの判定を支援するという。

また、ゴニオメーターで測定した部位や運動方向、測定値を発話することで、タブレットが音声認識を行い自動で記録する音声入力機能を搭載することで、測定値のメモ書きやシステム入力作業が不要になるため、効率よく迅速に測定結果を記録できるということだ。

  • 「HOPE ROMREC」の画面イメージ

    「HOPE ROMREC」の画面イメージ

「HOPE ROMREC」の販売価格は、FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE ROMREC V1(画像認識)(1クライアント付)が86万円(税別)、FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE ROMREC V1(音声入力)(1クライアント付)が86万円(税別)、FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE ROMREC V1 1クライアント追加費用が23万円(税別)。

同社は今後、「HOPE ROMREC」を継続的に機能強化し、関節可動域の測定部位を増やしていくほか、遠隔でのリハビリテーションを実現する仕組みとして、患者が自宅で撮影したリハビリテーションの動画をかかりつけの病院やクリニックへ送付するだけで関節可動域を自動測定する機能などを搭載していく予定だとしている。