NTTデータは2月19日、同社が2014年より提供しているRPAツールである「WinActor」と、マイクロソフトが提供するチャットツールである「Microsoft Teams」を連携させ、Teamsのチャットメッセージから申請業務やOfficeの操作をWinActorが自動で実施すると発表した。
今後NTTデータは同ソリューションを商用化し、2021年度末までに建設業界に加えて複数業界の企業に展開し、日本社会全体の労働人口減少という社会課題解決に寄与すると共に、ニューノーマル時代の新たな働き方を実現するとしている。
WinActorとTeamsの連携により、従来は自身で申請画面などを立ち上げて入力していた業務やPCからWinActorを起動して実行していた業務を、チャットによる会話形式で指示を送ることでWinActorが自動でその指示を実行・完了する。同社はシナリオ例として、以下の3通りを挙げる。
- Teamsでのチャット経由で社内システムと連携し有給休暇や残業の申請を行う
- Teamsでのチャットから検索キーワードを入力し、社内ポータルサイトやインターネットサイトから情報収集を行う
- Teamsでのチャットから指示し、稼働集計や報告資料作成などのOffice操作を行う
同社は、WinActorで自動化している業務のうち約50の業務をTeamsと連携させることで、連携前と比較し利用率が約2倍向上し90%以上のユーザーから利便性が向上したとの回答を得ており、WinActorとTeamsの連携による効果を確認しているという。
なお、両者の連携は鹿島建設で実証実験を、2月1日から2月28日までの予定で同社社員約30人を対象に実施している。同実験では、Teamsからチャット形式でWinActorを起動させる仕組みを構築し、利用頻度や業務効率化の効果(定量、定性)を測定する。
なお同実験はNTTデータと鹿島建設に加え、日本マイクロソフトとニーズウェルを加えた4社で実施しているとのことだ。