Dockerは2月17日(米国時間)、「New Docker Desktop Preview for Apple M1 Released - Docker Blog」において、M1チップ搭載のMac向けDockerデスクトップの最新プレビュー版の提供を開始したと伝えた。最新のプレビュー版は次のページから取得できる。
最新のプレビュー版における主な変更点は次のとおり。
- Kubernetesが機能するようになった(証明書を再生成するにはトラブルシューティングメニューからクラスタを一旦リセットする必要あり)
- host.docker.internalおよびvm.docker.internalのDNSエントリを解決
- ハードコードIPアドレスを削除し、macOSによって動的に割り当てられるIPアドレスを使用するように変更
- osxfsファイル共有に対応
- ディスクパフォーマンスが向上するように設定を変更
- Dockerメニューにおいて再起動オプションが動作するように変更
Dockerは次の項目に関しては、サードパーティベンダーやプロジェクトによるため、Docker側からは手が出ないとしつつ、問題とその対処方法などを示している。
- 一部のセキュリティソフトウェアやVPNソフトウェアが、ホストと仮想マシン間または仮想マシンと外部間の接続をブロックする。これはAppleの新しい仮想化フレームワークなどに対応していないことが原因と見られる。GitHub「M1 Preview 7: crashes when on VPN (AnyConnect) · Issue #5208 · docker/for-mac · GitHub」にいくつかの回避策が掲載されている。
- M1 MacでIntelベースのコンテナを実行しようとするとクラッシュすることがある。QEMUを使ってIntelチップをエミュレートしており、ここでコンテナの実行に失敗することがある。arm64コンテナのほうが動作が高速であることもあり、可能な場合はIntelベースコンテナではなくarm64コンテナを使うことを推奨している。
今回のプレビュー版にはまだHTTPプロキシのサポートは追加されておらず、ホストに設定されているHTTPプロキシは無視されるようになっている。