ソフトバンクロボティクスは2月16日、配膳・運搬ロボットである「Servi(サービィ)」を販売開始した。料金は、3年レンタルプランで月額9万9800円(税別)。同社が運営する東京都渋谷区のカフェ「Pepper PARLOR」で体験会を実施しており、オンラインでも参加可能で、今後は会場を全国主要都市に拡大していく予定という。
新製品は、飲食店やホテル・旅館、小売店などで従業員と共に働くことを目的に開発したという配膳・運搬ロボットであり、店舗の業務効率化や顧客満足度の向上に加えて、来店客との直接的な接触を削減するなど、ニューノーマル時代に合った使い方が想定されている。
2020年9月の発表以降、全国の多様な店舗で実証実験を実施し、既にファミリーレストランや焼き肉、ラーメン、定食、回転寿司などのチェーン店、ファインダイニングなど、幅広い飲食業態での導入が決定しているとのこと。
さらに、小売店や宿泊、商業・娯楽、倉庫、オフィスなど、多様な施設での導入も始まっており、現時点で約100ブランドでの導入が決定している。
同製品の特徴として同社は、高い移動性能、導入ハードルが低く操作もシンプル、実店舗での使いやすさを追求の3点を挙げる。
移動性能に関しては、3DカメラやLiDARなど高性能の各種センサーを装備し、スムーズかつ安全な移動を実現している。人に加えて靴やかばんなど小さな物を滑らかに避け、料理などを安定的に運ぶという。60cmの狭い通路も通り抜け可能、人とのすれ違いもスムーズとのこと。
導入ハードルについては、テーブルや天井に目印などを設置する必要がないため、容易に導入できるという。操作については、目的地を選んでタップするというシンプルな操作により、指定した場所へ自動で移動するとのこと。配膳・運搬後は、重量センサーが料理などが受け取られたことを検知して自動で戻るとしている。
実店舗での使いやすさに関しては、360°どこからでも料理などの運搬物を載せられ、総積載量も最大30kgと、重い食器や複数の料理なども一度に配膳することが可能という。
さらに、複数の目的地の巡回機能で商品の訴求をしたり、遠隔で操作したりできるなど、店舗のシチュエーションに合わせて柔軟に利用できるとのこと。
今後は、下げ膳時などに使用できる積載重量を検知して自動で指定の場所へ戻る機能の追加や、ビールなどのドリンクの運搬を補助する「ドリンクホルダー」といった新しいオプション品も展開する予定だ。