独立系ITコンサルティング・調査会社であるアイ・ティ・アール(ITR)は2月4日、国内のデータ・マネジメント市場規模推移および予測を発表した。
データ・マネジメントは、データを活用するためにデータの加工、前処理、クレンジングおよびメタデータ管理を行う製品群。ETL(Extract/Transform/Load)、データ・プレパレーション、データ・カタログ、データ・クレンジング製品などが含まれる。 国内データ・マネジメント市場の2019年度の売上金額は89億円で前年度比11.3%増となり、2020年度はこれを上回る同16.3%増の高い伸びが見込まれるという。
データのクラウド移行が進みつつあることや、企業内のデータは増大化および多様化の一途を辿っていることから、データ・マネジメントの高度化へのニーズは着実に高まっているという。データ・マネジメント市場は今後も高成長を維持し、CAGR(2019~2024年度)は15.1%、2024年度には180億円に達すると、ITRは予想している。
ITRのリサーチ・フェローである平井明夫氏は、次のようにコメントしている。「データ・マネジメント市場の成長は、従来からの主力製品であるETLに加えて、データ・サイエンティストを対象ユーザーとするデータ・プレパレーションの需要が急速に拡大したことによるものです。今後は、データレイクやデータ統合に必要なデータ・カタログの需要拡大によるさらなる成長が見込まれます」