日本マイクロソフトは2月2日、企業のクラウドシフトを支えるため、アジャイル開発やDevOpsを実践するための新たな支援プログラム「Cloud Native Dojo」を紹介した。
日本マイクロソフト業務執行役員 Azureビジネス本部 本部長 上原正太郎氏は、「国内パブリッククラウドは1.3兆円市場で、先数年の成長率も18%を超えると予想されており、クラウド市場はますます拡大していく見通しだ。既存システムのクラウド化はもちろんだが、比率として高まっているのでは、新規のデジタルビジネスをはじめとした、価値創造を目的としたクラウドの活用も中長期で伸びていくと予想されている。そんな中、今期のAzureの戦略は、クラウド移行促進、アプリの変革(クラウド対応)、クラウド活用支援の3つだ。今季とくに注力するのが、アプリの変革で、クラウド対応、アプリの内製化、クラウド資産活用のための分析基盤だ。自社ビジネスの競争力の基礎になっているのがDevOpsで、それを支えるPaaS、コンテナ、サーバレスなどを利用したクラウドネイティブアプリの開発ニーズが高まっている。
ただ、ユーザー企業にはIT人材の不足、DevOpsの非実践、データのサイロ化という課題がある。日本は他国に比べ、ユーザー企業内の開発者が少なく、ITベンダーに集中しており、内製化されていないため、この課題を解決するために、人材の確保や育成が急務となっている」と、クラウドシフトが進んでいるという市場状況についてや、クラウドシフトに向けては、DevOpsやアプリの内製化が重要だとの認識を示した。
これら課題向け、同社は新たなIT人材育成支援プログラムである「Cloud Native Dojo」を提供開始した。
このプログラムは、中長期のスパンで、アジャイル開発手法を実践を通して習得し、DevOpsのプロセスを進めていくものだという。提供は有償で、パートナーと並走しながら実施していく。
Azureビジネス本部クラウドネイティブ&デベロッパーマーケティング部 部長 坂田州氏は、「内製化は理想だが、一足飛びに内製化は難しい。そのため、パートナーと並走する形で社内育成と社内整備をしていきたいというニーズが非常につよい。その声に応えてローンチするのがCloud Native Dojoとなる。並走開発することで、短期的に効率よく人材育成ができるのが魅力だ」と語った。
期間は短くでも2-3カ月で、価格は300-400万円からだという。
「がっつりアプリ開発まで行うと数千万円レベルになる」と坂田氏は語った。