NTTテクノクロスは2月2日、AI技術を活用し、稟議や申請など社内の事務処理をする際に、企業独自のシステムやルールに合わせて書き方や注意事項を自動で提案する新たなソリューション「BizFront/SmartUI Decision Manager(ビズフロント スマートユーアイ デシジョン マネージャー)」を、2月8日から販売すると発表した。
価格は、従業員200名程度で年額100万円ほどになるという。
BizFront/SmartUI Decision Managerは、各自が自分のPCにインストールすることで利用でき、システム改修は必要ないという。これは、NTTアクセスサービスシステム研究所で開発されたUI部品(プルダウンリストやラジオボタンなど)を追加し、既存のWEB画面と連携して動作させる「UI拡張技術」を活用しているためで、WEBシステム上に社内ルールやガイダンスを表示することができるという。
戦略ビジネス特区 イントラプレナー 安田航氏は、改修せずにAIまで導入できる点が競合に対する優位性だと語った。
同製品では、従業員が申請書に何を書けばいいのかわからないという疑問に対応させるため、AIを搭載。AIが事前に学習した社内ルールから、記載しようとしている内容に合うひな形や書き方の注意事項などを表示/自動記入する。
また、社内ルールの管理/運用を簡単にするため、既存システムをAIが自動解析し、そのシステムに対応した社内ルールを管理できるデータベースを自動で生成するという。
安田氏は、「主な申請だけ登録するのであれば、導入から1-2週間で運用開始できる。それでも、十分な効果は得られる」と語った。
同社では、社内ワークフローシステムで、2020年4月~10月の購買や受発注、経費精算などに関する決裁1354件を対象に検証した結果、年間約4000時間が削減できる見込みであることがわかったという。
同社は、従業員が1000人以上の金融、インフラ、製造、官公庁の総務、経理部門を主なターゲットに販売し、初年度10-20社、5年後に年間10億円のビジネスのしていくことを目指す。
同社は今後、これ以外にも社内の業務を効率化するソリューションを提供していく考えで、取締役 戦略ビジネス特区長 角隆一氏は、「将来、業績の大きな柱になればと思っている」と語った。