ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は1月29日(米国時間)、医薬品部門のヤンセンファーマ(ヤンセン)で開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向け1回接種タイプのワクチン候補における第3相ENSEMBLE臨床試験の中間解析結果として、主要評価項目および主な副次評価項目を満たしていることを示したと発表した。

同試験は、同ワクチン候補や中等症から重症の新型コロナ感染症を予防する有効性と安全性を評価するよう設計されたもので、ワクチンの1回接種後14日以降と28日以降の評価を2つの主要評価項目(コプライマリ・エンドポイント)として設定。米国、中南米(アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー)、南アフリカの被験者4万3783人が参加。接種後28日以降の中等症から重症のCOVID-19感染症の予防効果は全体で66%で、その予防効果は、接種後14日という早い段階で確認されたという。

また、中等症から重症の新型コロナ感染症予防率は、ワクチン接種後28日以降で、米国で72%、ラテンアメリカで66%、南アフリカで57%であったほか、接種後49日目以降はワクチン接種者からの重症例は報告されなかったという。

なお、同ワクチンは承認された場合、-20℃で2年間安定保存可能と想定されているほか、少なくとも3か月間は2~8℃で安定保存することができるという。また、2月上旬にも米国での緊急使用許可(EUA)の申請を行う予定で、承認後、すぐに製品を出荷できる体制も整いつつあるとしている。