Micron Technologyは1月26日(米国時間)、最先端DRAMプロセスとなる1α-nm DRAM製品の生産ならびの出荷を開始したことを発表した。ただし、出荷といってもまだサンプル出荷の段階の模様である。
一般に、DRAMプロセスでは、20nmを切った10nm台の設計ルールを1x(19~18nm)、1Y(17~16nm程度とされる)、1z(16~15nm程度とされる)と小刻みにプロセスの微細化を進めてきているが、各社の仕様はまちまちで統一が取れてはいないのが実情である。今回の1αは、これまでの1z-nm DRAMよりも1段階進んだ微細プロセスということになるが、具体的なデザインルールは公表されていない。
同社では、1α-nm DRAMは、1z-nm世代と比べてメモリ密度は4割高まり、DDR4やLPDDR4から、より高速のLPDDR5への移行を推進できるとしている。低消費電力モードでは消費電力が1z-nm比で15%下がるとしており、これにより、5Gモバイルユーザーは、バッテリー寿命を犠牲にすることなく、スマートフォンでより多くのタスクを実行できるようになるという。
製造される1α-nm DRAMは8Gビット品と16Gビット品の2種類が予定されており、DDR4やLPDDR4をはじめとするすべてのDRAMに適用していく予定で、特にサーバやクライアントコンピュータ、ネットワークコンピュータ、組み込みシステムなどからの要求が強いという。
なお、製造を開始したのは台湾ファブで、コンピューティングならびにコンシューマ向けPC向けDDR4メモリが最初の製品となるとしているほか、併せてモバイル機器を扱う顧客向けにLPDDR4のサンプル出荷も開始したとしている。