マクニカは1月26日、企業のオープンネットワーク導入を後押しするため「マクニカ ネットワークOSリモート検証サービス」の無償提供を開始した。

近年では、世界中のネットワーク業界でオープン化が加速しており、これまでの垂直統合型でネットワーク機器が提供されるベンダー主導の業界構造から、ユーザー自身でハードウェアやソフトウェアを自由に組み合わせられるユーザー主導へのシフトにより、経済的メリットに加え、5Gの普及やリモートワークなどで増加するトラフィックに対応した柔軟なネットワーク、多様化するサービスに適応するための設定自動化など、得られるメリットは多岐にわたるという。

一方で、導入に向けた検証環境の準備やエンジニアのスキル定着、運用体制の変更など、従来型ネットワークからの切り替えには障壁が多くあるため、国内でのオープンネットワーク導入は一部の先進的な企業に限定されているのが現状となっているほか、コロナ禍において出社が制限される現状ではラボ環境での検証作業にも制限が生じているため、新たな取り組みから遠ざかってしまう傾向にあると指摘。

そこで、同社ではオープンネットワークの普及にかかわる課題を解決し、多くの企業がそのメリットを享受することで、日本のネットワークインフラにおける国際競争力を高めていくことを目的に無償サービスの提供を開始する。

  • 「マクニカ ネットワークOSリモート検証サービス」のイメージ

    「マクニカ ネットワークOSリモート検証サービス」のイメージ

主な特徴として幅広いメーカー、製品群から最適な組み合わせを選択することができることに加え、同社のエンジニアにより、全国各地・自宅からでもリモートで検証が可能なため、感染症対策や移動時間の節約を可能としている。

また、同社が所有する技術検証用機材のリソースシェアリングにより原則無償で利用でき、機材購入のための予算確保や固定資産管理など手続きが不要だという。

ハードウェアのラインアップは、スイッチがEdgecore Networks、NDI(Delta Networks)、APS Networks(旧STORDIS)、NVIDIA(旧Mellanox Technologies)、光トランシーバーがII-VI(旧Finisar)、NVIDIA(旧Mellanox Technologies)、そのほか上記以外の光トランシーバーも用意。

ソフトウェアがOcNOS、ecSONiC、Cumulus Linux、CGS Tower Networks、SONiC、ONL(Open Network Linux)、Stratumとなり、ハードウェア、ソフトウェアともに上記以外のメーカーを希望の場合は相談を受け付けている。