ルネサス エレクトロニクスは1月7日、スマートフォン(スマホ)やノートパソコンのワイヤレス充電の高速化を実現する1チップのワイヤレス給電ソリューションとして最大60Wの給電に対応するレシーバ「P9418」を発売したことを発表した。
同製品は、レシーバとトランスミッターの機能を組み合わせた同社独自の「WattShareテクノロジー」を搭載。モバイルデバイスの電力フローの方向を変えることにより送信と受信を切り替え、レシーバとしての急速充電機能だけでなく、他のデバイスに最大10Wの電力を送電することが可能となっている。これにより、スマホやノートパソコンなどのポータブル機器に搭載することで、他のモバイルデバイスやアクセサリにワイヤレス給電できる機能を付加することができるとしている。
また、15Wワイヤレス給電レシーバ「P9415」をベースに開発されており、P9415を使用しているユーザは、同製品へのアップグレードを容易に行うことができるという。 また、15Wワイ さらに、IOUT(出力電流)のセンシング精度の改善により、異物検出能力を向上させたほか、MTP(Multi Time Programmable)不揮発性メモリを採用することでファームウェアとデバイス機能のアップデートの容易化も果たしている。
双方向通信により、暗号化された専用認証をサポートしており、充電モードとしては、Wireless Power Consortium(WPC)のQi規格1.2.4に準拠している。
なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、同社ではUSB Type-C給電やバッテリ充電ソリューションなど自社のパワーマネジメント製品と組み合わせることにより、より短期間でのアプリケーション開発が可能となるとしている。