堀場テクノサービスは、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から採取した砂や石などの試料の初期分析プロジェクトに参画する事を2020年12月23日に発表した。
リュウグウから採取した試料の初期分析は、化学分析チーム、粗粒試料の岩石学・鉱物学チーム、細粒試料の岩石学・鉱物学チーム、揮発性物質分析チーム、固体有機物分析チーム、有機分子分析チームの6つの国際チームで行われる。
同社は化学分析チームに所属し、堀場製作所の蛍光X線分析装置を用いて、試料に含まれる元素を非破壊、非接触にて分析を行う。
蛍光X線分析は、X線を物質に照射することにより、発生した元素に固有のX線(蛍光X線)を捉えることで、その物質に含まれる元素の種類と量を評価することができるというもの。初期分析に用いる試料はごく微量であるため、高精度な微量分析を得意とする堀場テクノサービスもチームに加わることとなったとしている。
現在、サンプルは宇宙航空研究開発機構(JAXA)にて観察や重量計測などが行われており、化学分析チームの分析は、2021年春ごろに京都市に開設される予定の同社の最新分析ラボ「Analytical Solution Plaza(アナリティカル ソリューション プラザ)」にて、2021年6月より開始する計画だという。