日本ユニシスは12月22日、「高野山デジタルパス実証事業」を業務受託し、高野山内の公共交通機関や観光施設などのチケットの決済・発行がスマートフォン1台で可能となる「高野山デジタルパス」を2021年1月8日からサービスを開始すると発表した。チケットのデジタル化により、販売所を介することなくいつでもどこでも購入できるようになり、キャッシュレスへの対応・人と人との接触の最小限化など、withコロナ時代の観光需要に対応した高野山内の周遊促進をサポートする。
高野山デジタルパスは、バス1日フリー乗車券、付帯する飲食店などの割引クーポン、諸堂共通内拝券、霊宝館入場券を専用アプリのダウンロードなどの手間なく、Webブラウザ経由で購入することができる。デジタルパスの仕組みには、同社の旅行商材流通サービス基盤「Offer Links」が採用されており、同基盤は運輸・観光事業者向けにワンストップ、シームレス、魅力的に観光商材を提供するという。
これにより、旅行者はバス・店舗など異なる事業者が提供するデジタル対象商品を一括購入し、バス乗車、寺社・店舗でのチケット利用までをワンストップで実現することで、ストレスフリーな旅の提供を可能としている。
また、販売商材が増えた場合は旅行者の属性に合わせたパーソナライズオファーの実施や登録した観光商材を同基盤を通して繋がる他の旅客運輸・観光事業者との相互販売を実現することで、売上向上への貢献、購入データの一元管理によるデータの利活用もできるという。
実証事業はデジタルパスで高野山内の公共交通機関や観光施設などのチケットの決済・発行がスマートフォン1台で可能となるWebサービスを提供し、高野山観光客の高野山内移動の利便性向上、周遊促進を目指し、対象はバス1日フリー乗車券および付帯する飲食店など27施設の割引クーポン、諸堂共通内拝券(金剛峯寺、大塔、金堂、徳川家霊台、大師教会)、霊宝館入館券となる。
期間は2021年1月8日から3月10日まで(販売、利用、払い戻しを含めて、すべて実証期間中のみの期間限定での運用となる)、システムはWebブラウザ(Google Chrome、Safariなど)を使用し、対応言語は日本語と英語の2言語。実施主体は紀伊半島外国人観光客受入推進協議会「高野山デジタル対応推進部会(和歌山県、高野町、南海 電鉄、南海りんかんバス)」だ。
今後も日本ユニシスは、旅客運輸・観光事業者の新商品・新サービス創出をサポートし、旅客運輸・観光分野における新たなトラベルエコシステム形成を目指す。