ソニーは15日、同社は日米欧とグローバルに拠点を持つソニーAI(Sony AI)は、既存の"ゲーム"と"イメージング&センシング"に加え、知識や知恵を用いて美食を追求するガストロノミーをAI研究のフラッグシップテーマに立て、研究活動を本格的に始動したことを発表した。
美食学、美食術とも訳されるガストロノミーは、食材、調理法、季節、地理的要素などを駆使して食を追求するジャンルで、フランスやイタリアをはじめとしたヨーロッパの歴史、食文化を支えている。同社は、ゲームや音楽、映画とクリエイターたちの関係と同様にその創作活動をグローバルなクリエイティブエンタテインメントと捉え、研究やパートナーシップを進めていく構えだ。いくつかの具体的な方向が発表されている。
「レシピ創作支援AIアプリ」は、レシピや食材に関する味や香り、風味、分子構造、栄養素などのデータを独自のアルゴリズムや世界トップクラスのシェフとの対話を通じてレシピやメニューの創作支援を行う。「調理支援ロボティクス」は、センシングを通じてシェフの技術をロボットに学習させ、これを再現させていくものだ。ロボットによるシェフの支援から遠隔リモートでの料理の提供までを見据えている。
また、一流の専門家であるシェフたちとのコミュニティ構築を図り、ガストロノミーコミュニティの共創や大学/研究機関、企業との研究開発を進める。現在公式サイトには、18名のシェフや専門家へのインタビューも掲載されている。