MediaTekの日本法人であるメディアテックジャパンは12月16日、次世代Chromebook向けSoCとして、6nmプロセスを採用したプレミアムChromebook向け「MT8195」ならびに7nmプロセス採用のメインストリームChromebook向け「MT8192」に関する説明会を開催した。
2製品ともにハイパフォーマンスなAI処理ユニット(APU)を搭載。音声による個人の特定および音声制御、音声・画像認識、音声入力、ライブ翻訳、オブジェクト認識、背景削除、ノイズリダクション、画像・動画セグメント化、ジェスチャーコントロールなどをリアルタイムかつシームレスに処理できるように設計されており、音声や視覚ベースの幅広いAIアプリケーションをサポートすることが可能だという。また、専用のオーディオDSPを搭載しているため、音声アシスタント機能向けに低消費電力な音声起動(VoW)もサポートしているとする。
さらに内蔵のハイダイナミックレンジ(HDR)画像信号プロセッサおよびハードウェア深度エンジンによって、80Mピクセルの4セル・カメラやシングル32MPカメラ、あるいは16MP+16MPのデュアル・カメラなど、多様なカメラ構成が可能になり、Chromebookでのオンライン会議にシャープで鮮明なHDRイメージを提供することが可能なほか、4K HDRビデオデコードも搭載しているため、高品質な動画を楽しむことも可能となっている。
MT8195は、Arm Cortex-A78が4コア、Arm Cortex-A55が4コアのオクタコア構成を採用しているほか、内蔵の「APU 3.0」が最大4TOPSのAI処理能力を提供する。また、クアッドチャネルの2133MHz LPDDR4Xによる幅広いメモリ帯域のサポートと、5コア構成のArm Mali G75 GPUにより、最大3台のディスプレイをサポート。ユーザーは同時にさまざまな用途を同時に実行することができるようになっているという。
一方のMT8192は、Cortex-A76が4コア、Cortex-A5が4コアのオクタコア構成で、APU 2.0を内蔵することで、最高2.4TOPSのAI処理能力を提供する。GPUとしてはMT8195と同じく5コアのMali G75を搭載。メモリも2133MHz LPDDR4Xをサポート。ディスプレイはフルHDであれは2台まで対応。さらに、WQHDの解像度を60Hzのリフレッシュレートでサポートしているほか、フルHD+のディスプレイであれば120Hzのリフレッシュレートのサポートも可能だという。
なお、MT8192を搭載したChromebookは2021年第2四半期に市場投入される予定で、MT8195を搭載したChromebookは、2021年末に市場投入される予定だとしている。