ホッティーポリマーは、2020年12月9日~11日にかけて東京ビッグサイトにて開催されたナノテクノロジーに関する国際総合展示会「nano tech 2021 第20回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」にて、液状シリコーンゴム(LSR)を積層する事によって造形が可能な液体積層方式(LAM)を用いた3D プリンタ「L320」の紹介を行っていた。
L320およびLAMはドイツに本社を構えるGerman RepRapが開発したもので、ホッティーポリマーが販売代理店をつとめる。
LAMは、液状シリコーンゴムのような液体を積層することによって造形する製造プロセスで、クロスや格子、ハニカム構造などの造形も可能だという。
同製品の造形方法は、液状のシリコーンをノズルで印字した後に、ハロゲンランプの熱による架橋で硬化させるというもの。材料を溶かして金型に流し込み、高い圧力をかけて形成するいわゆる「射出形成」でのシリコーンの造形と比較して約半分の時間で完成するとしている。
また、シリコーンで直接造形できることで金型が不要となることからコスト削減が可能だとしており、食品業界や医療業界での活用を見込んでいるという。
同社では汎用のFDM方式の3Dプリンタで使用可能な軟質フィラメントの「HP フィラメント」の紹介も行っており、柔軟性のある成型物の造形が可能だとしている。
同社はもともと、ゴムや樹脂の押出形成の事業を展開しており、その際に培った知見と技術で販売後の技術支援なども行い、シェアを拡大していきたい考えだ。