ソフトバンクとYKKは12月14日、ソフトバンクの農業AIブレーン「e-kakashi(イーカカシ)」のCO2吸収量推定システムを活用して、緑地におけるCO2(二酸化炭素)の吸収量をリアルタイムに可視化する共同実証実験を開始したと発表した。
同システムは、気象データとe-kakashiの各種センサーから取得する地温(地中温度)などの環境データに独自のアルゴリズムを組み合わせて、芝生や森林などの緑地におけるCO2の吸収量をリアルタイムに可視化するもの。
当日から8日後までのCO2の吸収量を推定することができ、日々のCO2の吸収量や過去の累積データを、グラフやイラストで可視化する。同実証実験では、「YKKセンターパーク」にe-kakashiを計2セット設置して、同システムの精度や有用性を検証する。
YKKセンターパークには、YKK創業者の吉田忠雄氏が理想とした森の中の工場の実現に向けて2008年から整備を進める「ふるさとの森」があり、黒部市に原生している樹木の種子を採取して育てた苗木20種類計2万本が植樹されている。
同実証実験で可視化したデータは、YKKが森づくりの成果測定や訴求などに活用する方針。またYKKは、国内外の各拠点の緑地においても「e-kakashi」などのテクノロジーを活用した取り組みの検討を進めるなど、環境経営を一層強化していく予定だ。