アストラゼネカは12月11日、日本政府との間に日本における1億2000万回分の新型コロナウイルスワクチン候補「AZD1222」の供給に関する最終合意書を2020年12月10日付で締結したことを発表した。
AZD1222はすでに日本でも臨床試験が進められており、その結果も合わせてアストラゼネカが承認申請を行う予定。規制当局の審査により承認が得られた際に可能な限り早く接種が開始できるよう、アストラゼネカは生産能力の増強に全力で取り組んでいくとしており、グローバルサプライネットワークを活用してワクチンの調達を行う一方、日本におけるパートナー各社と国内における製造体制を確立していくことを計画している。
なお、AZD1222は、オックスフォード大学とそのスピンアウト企業Vaccitechによって共同で発明された新型コロナウイルス感染症向けワクチン候補。複製できないように処理された弱毒化されたチンパンジー由来の風邪のアデノウイルスに、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質の遺伝物質を含む形で製造され、接種後、表面スパイクタンパク質が産生され、免疫系を刺激して、後で体が感染した場合にSARS-CoV-2ウイルスを攻撃することで感染を防ぐことができるという。