GNUは米国時間2020年12月7日、GNU Bash バージョン5.1をリリースした。公式サイトからたどれるミラーサイト一覧で、近くのサーバーからソースコードを入手できる。メーリングリストに投稿された情報によれば、約2年ぶりのバージョンアップとなったBash 5.1は、再生成不可能な32ビットの乱数を提供する新変数「SRANDOM」が利用可能になった。また、複数処理を実行する変数「PROMPT_COMMAND」の仕様変更や、プロセスの処理を待つ「wait」にプロセスIDを指定するオプション「-n」で取得したプロセスIDを格納するオプション「-p」が追加されている。

  • WSL 2上で動作するGNU Bash 5.1

    WSL 2上で動作するGNU Bash 5.1

GNU Bash 5.1は引用符で囲んでいないパス名を展開しないGNU Bash 4.4の動作に戻っている。先の投稿によれば、「長いPOSIX標準化議論の末に変更を行った」という。そのため、GNU Bash 5.0利用者は注意が必要だ。なお、ポイントとマークの間にあるテキストを強調表示する「faces」も加わり、GNU Readline 8.1も合わせてリリースしている。より詳細は変更点はChangelogで確認してほしい。

阿久津良和(Cactus)