ソフトバンクは12月10日、5G(第5世代移動通信システム)を活用したスポーツコーチングプラットフォームの商用化に向けて、骨格推定技術とAI(人工知能)を用いた実証実験を11月に開始したと明らかにした。AIコーチングのロジック構築は、鹿屋体育大学に協力を得ている。

今回の実証実験では、骨格推定技術を活用した専用アプリ「コーチングAIカメラ」の利用や映像解析AI「AIコーチング」によるアドバイスがスポーツ技術向上に寄与できるのかを検証する。コーチングAIカメラには、利用者とプロ選手のフォームのマッチ度がスコア化される「プロ真似カメラ」と、利用者と上手な選手の骨格の動きを比較できる「くらべるカメラ」の2つの機能がある。

  • 実証実験のイメージ

    実証実験のイメージ

プロ真似カメラで比較ができるプロ選手は、福岡ソフトバンクホークスの選手やB.LEAGUE所属のプロバスケットボール選手などを予定している。AIコーチングは、バッティングフォームの映像をAIが解析し、改善のためのアドバイスを行う。

コーチングAIカメラのプロ真似カメラは、利用者のバッティングフォームやシュートフォームを撮影すると、骨格推定技術を用いた比較分析により、プロスポーツ選手とどのくらい似ているかがスコア化され、対応種目は野球、バスケットボール。

くらべるカメラは先輩やそのほか上手な選手を撮影し、その後は利用者のフォームを撮影すると、骨格推定技術により動作の異なる部分が赤く表示され、対応種目は全種目、AIコーチングはバッティングフォームの映像をAIが解析して改善点をアドバイスし、対応種目は野球となる。

実証実験の期間は2021年3月31日までを予定し、協力・参加団体はスポーツ科学の視点に基づいたアドバイスの提供を鹿屋体育大学、専用アプリの検証を福岡ソフトバンクホークス、シーホース三河U15、気仙沼市教育委員会、徳之島町・徳之島町教育委員会、鹿屋体育大学、九州産業大学、仙台大学、石巻専修大学などが担い、今後も専用アプリの検証に参加する団体を募集する。