ルネサス エレクトロニクスは、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリ」を拡充し、RA4シリーズとして新たにArm Cortex-M33コアを搭載した「RA4M3グループ」を発売した。
同グループは、最大動作周波数100MHzのArm Cortex-M33コアを搭載しているほか、「Arm TrustZoneテクノロジ」と独自の暗号エンジン 「Secure Crypto Engine」を組み合わせたセキュリティ機能を搭載することで、複数の対称・非対称暗号アクセラレータ、高度な鍵の管理、セキュリティライフサイクル管理、改ざん検知、およびサイドチャネル攻撃への耐性などIoT機器や産業機器に求められるセキュリティ機能を提供可能だとしている。
また、アクティブモードで動作電流119μA/MHz、ウェイクアップ時間30μs、スタンバイモードで1.6mAの低消費電力性を有しており、間欠動作で長時間駆動が求められるIoTアプリケーションのニーズにも対応可能だともしている。
最大1MBのフラッシュメモリ、最大128KBのRAM、8KBのデータフラッシュ、1KBのスタンバイSRAMを内蔵。フラッシュメモリはバックグラウンドオペレーション(BGO)とブートスワップ機能をサポートしており、ファームウェアアップデートをバックグラウンドで実行することができるほか、内蔵RAMにはパリティ(誤り検出)/ECC(誤り訂正)機能を備えている。加えて、Quad-SPIとSDホストインタフェース(SDHI)など各種インタフェースも搭載しており、外付けメモリの増設も容易に行うことが可能だという。
なお、開発にあたっては、他のRAファミリと同様、Flexible Software Package(FSP)を利用することで、従来のソフトウェアコード資産の再利用や、Armのエコシステムパートナーのソフトウェアと組み合わせて使用することが可能で、FSPに対応する一連の開発ツールもすでにRA4M3 に対応済みだという。