東芝インフラシステムズは11月16日、総務省関東総合通信局からローカル5Gの無線局免許交付を受け、東芝府中事業所(東京都府中市)でのローカル5G運用を開始し、事業所内の製造現場においてスマートファクトリーのトライアルサービスを行うことで、2022年度の事業化を目指す。

ローカル5Gは免許を取得した事業者が自己土地内で独自に構築・運営することができる5Gネットワークです。5Gの特徴である高速・大容量、低遅延、多接続に加え、ローカル5Gならではの高い安定性とセキュリティ、柔軟なエリア設計を実現できるという。

5G/ローカル5Gは、デジタル変革を支える次世代の基幹インフラとして、幅広い分野での活用が期待されており、特に製造業や社会インフラ分野など、同社が取り組んでいる事業領域での適用可能性もあるため、普及の推進に取り組んでいく。

東芝府中事業所は、7万7000平方メートルを超える広大な敷地面積を有し、鉄道用機器、産業機器、放送・通信機器等様々な製品の開発・製造現場が入所し、製造現場のニーズに合わせて柔軟なエリア設計、高いセキュリティ性と安定性のあるシステム構築を実現し、年内にローカル5Gの稼働を開始する。

2021年以降は大容量映像伝送やAGV(無人搬送車)制御、作業員の各種データの収集解析を行うIoH(Internet of Human)など、ローカル5Gの特徴を活かしたスマートファクトリーに欠かせないソリューションを中心に、製造現場にて順次トライアルサービスを行っていく。

また、量子暗号通信やリアルタイム仮想化など、同社グループ内で取り組んでいる研究開発技術の実証や、スタートアップを含めたパートナー企業との共創も順次進めることで、インフラサービスカンパニーとして2022年度のローカル5G向け製品およびサービスの事業化を目指す。