米国半導体工業会(SIA)は12月3日(米国時間)、2020年10月度の半導体市場が前年同月比6.0%増、前月比3.1%増の390億ドルとなり、10月に入っても半導体市場が成長を続けていることを明らかにした。

また、12月1日にはWSTSがSIAの承認を得る形で発表した2020年の年間半導体市場規模も前年比5.1%増、2021年も同8.4%増、従来予測を上方修正された。新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年の半導体産業はマイナス成長に陥るのではないかと一時は思われていたものの、最終的にはプラス成長となることが確実となったといえる。

  • SIA

    月別の半導体市場規模推移(1996年1月~2020年10月) (出所:WSTS集計データをもとにSIA作成)

SIAの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJohn Neuffer氏は、「10月の半導体市場は、3月以来最大となる成長率を示し、新型コロナのパンデミックをはじめとする世界を覆った逆風の中でも強い回復力を依然として示している。2020年の半導体市場は緩やかに成長が続くと予測しており、2021年も成長が続くと予測している」と述べている。

なお、10月度の地域・国別の売上高は、前年同月比では、米州が同14.2%増、中国が同6.3%増、アジア太平洋/その他が同5.3%増、日本が同1.0%減、欧州が同4.8%減となった。また、前月比では、欧州が同6.0%増、米州が同3.2%増、中国が同2.9%増、アジア太平洋/その他すべてが同2.8%増、および日本が同1.6%増と、すべての地域でプラス成長となった。