宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2020年12月6日、同日未明に地球に到着した小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」で採取したサンプル(砂)を搭載したカプセルの回収状況の説明会を実施。現在、カプセルは無事に、オーストラリアの現地本部に搬入され、設置されたQuick Look Facility(QLF)におけるリュウグウ由来と思われるガスの採取に向けた準備作業が進められていることが明らかにされた。

  • はやぶさ2のカプセル回収
  • はやぶさ2のカプセル回収
  • はやぶさ2のカプセル回収
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  • はやぶさ2のカプセル回収
  • はやぶさ2のカプセル回収
  • はやぶさ2のカプセル回収
  • はやぶさ2のカプセル回収
  • オーストラリア・ウーメラ砂漠における「はやぶさ2」が送り届けたカプセルの回収の様子 (JAXA)

はやぶさ2のカプセルの回収に成功

実際のガスの採取作業は明日(12月7日)に実施される予定だという。

  • はやぶさ2のカプセル再突入に伴う火球
  • はやぶさ2のカプセル再突入に伴う火球
  • はやぶさ2のカプセル再突入に伴う火球
  • はやぶさ2のカプセル再突入に伴う火球
  • はやぶさ2のカプセル再突入に伴う火球
  • オーストラリアのウーメラ砂漠の玄関口とも言えるクーバーペディで撮影されたはやぶさ2の再突入カプセルの火球 (C)JAXA

現地でのガス採取を終えた後、カプセルの本体とも言えるサンプル(砂)の格納容器であるサンプルコンテナは、専用の密閉型輸送ボックスに収納され、チャーター機にて日本へと空輸され、JAXA 宇宙科学研究所(ISAS)のキュレーション施設のクリーンルームへと送り届けられる予定。キュレーション施設では、リュウグウで得られたサンプルに対する取り出し作業などが順次進められていく予定となっている。

はやぶさ2が地球接近時に撮影した地球の画像が公開

また、会見では、併せて「はやぶさ2」に搭載された光学航法カメラ「ONC-W2」にて撮影された地球最接近時2分前に撮影されたオーストラリアの画像、ならびに「ONC-T」にて撮影された再出発直後の地球の画像も公開された。再出発直後の画像の1枚は、地球中心から約8万8000kmの位置(地球最接近から約4時間後)で撮影されたもので、画面右上に南極、上端に南米西岸が写っている。

  • はやぶさ2地球最接近
  • はやぶさ2地球最接近
  • はやぶさ2地球最接近
  • はやぶさ2地球最接近
  • はやぶさ2が、地球最接近時に搭載された光学航法カメラ「ONC」で撮影したオーストラリアの様子と地球の様子 (C)JAXA/産総研/東大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大