ServiceNow Japanは12月3日、従業員の視点でニューノーマル時代に適した環境を整備したワークプレース構築を支援するクラウドサービス「Workplace Service Delivery」の提供を開始したと発表した。
ソリューションセールス統括本部 人事総務ソリューション事業部 事業部長 壹岐隆則氏は、「これまで企業では、サービスの提供がサイロ化されており、従業員が社内のファンクションやシステムを理解して行動する必要があった。われわれは、従業員に理解を求めずに、従業員の視点からサービスを提供する」と語った。
同社は統合プラットフォーム「Now Platform」上で、事や総務、情報システムなどの従業員向けサービスを単一のプラットフォーム上で管理し、部門横断型のデジタルワークフローを提供することで従業員体験の向上を支援するためのソリューション群「Employee Workflows」を提供している。「Workplace Service Delivery」は「Employee Workflows」の新たなラインアップとなる。
「Workplace Service Delivery」は、従業員がオフィスへ職場復帰をした際に必要なデスク、会議室、コラボレーションスペースなどのワークスペースをどこからでも予約することを可能にする。これにより、従業員は会議室の予約、ケータリング、AVサポートなどの利用を簡単にリクエストできるようになる。また、経費やファシリティなどのサービスレベルを最適化するために必要なデータをオフィス、施設や職場全般の管理担当者に提供できるようになる。
壹岐氏は、「コロナ禍において、働く場所が変化している。例えば、オフィスは出勤する唯一の場所 から選択肢の1つになりつつある。その結果、オフィスやレイアウトの変更も求められているが、その中で、ホテリングという考え方が重視されている」と語った。
新型コロナウイルスの影響で、従業員が働く場所が増えているが、限られたリソースでそれらを管理するには、オペレーションの自動化・効率化とオフィス稼働率の可視化が必要となる。それをサポートするのが「Workplace Service Delivery」だ。
壹岐氏は、Workplace Service Deliveryの特徴について「従業員が統一されたポータルからサービスを利用することを可能にし、モバイルからの利用もサポートしている。また、プラットフォーム上で管理しているデータをもとにオフィスや設備の利用率を可視化することで、経営の判断をサポートできる」と語った。
「Workplace Service Delivery」は主要機能として、「Workplace Case Management」「Workplace Reservation Management」「Workplace Visitor Management」「Workplace Space Management」を備えている。
「Workplace Case Management」により、従業員がリクエストをケースとして挙げてきた後のやり取りを管理することが可能になり、その結果、入ってくるケース量と種類を可視化しながら、従業員の問い合わせやリクエストの起票、対話、履行を標準化することができる。
「Workplace Reservation Management」により、従業員はセルフサービスのインタフェースから、座席、会議室、駐車場などを1日または1週間単位でグラフィカルなビューから、空室状況に基づいて予約することができる。
「Workplace Visitor Management」により、従業員はオフィスへの来訪者を登録し、予定されている来訪者向けのタスクや来訪者とのコミュニケーションプロセスを自動化することができる。職場管理チームやオフィスの受付担当者はダッシュボードで来訪者の到着状況をモニタリングできる。
「Workplace Space Management」は、デジタルワークプレースを最適化するために必要なツールと可視性を職場全般の管理担当者に提供する。例えば、オフィススペースの利用ツールやダッシュボードを活用して、フロアスペースや会議室の使用状況を最適化することができる。