インターステラテクノロジズ(IST)は12月3日、同社が2020年6月に打ち上げを行った観測ロケット「えんとつ町のプペルMOMO5号機(MOMO5号機)」ならびに同7月に打ち上げを試みた「ねじのロケット(いわゆるMOMO7号機)」で起きた不具合の対策、ならびにロケット打ち上げの信頼性向上を目的としたMOMO向け改良版エンジンの燃焼試験を開始したことを発表した。
同社は2機のロケットで生じた不具合を受け、同年8月より原因究明と対策活動を進め、MOMO向けエンジンについて、以下のような改良を進めているという。
- 点火器:能力向上によるエンジン始動の信頼性向上、点火器作動の検出機能の強化
- エンジンノズル:材料として一部にSFRP(シリカ繊維強化プラスチック)の使用を検討
- インジェクタ:圧力損失低減、軽量化
今回の燃焼試験は、抜本的なエンジンの改良を行うためのデータ取得を目的としたもの。実施場所は同社の実験場(北海道・大樹町)で、圧力、熱負荷、推力、燃焼効率などの基礎データを取得し、点火器、ノズル、インジェクタなどの改良した部品の性能や耐久性を調べることを目的に、2020年11月12日~2020年12月末の期間で実施する予定だとしている。