ソフトバンクとIDCフロンティアは12月1日、大手クラウドサービスプロバイダー(ハイパースケーラー)の需要に対応した、大規模なデータセンター「東京府中データセンター」を東京都府中市に開設し、同日より運用を開始したと発表した。同データセンターは、両社が保有するデータセンターで最大の規模だという。
同データセンターは、最大50MW(メガワット)の受電容量を備え、ソフトバンクが保有している都内最大のデータセンターの約2倍となる、延べ床面積4.5万平方メートル超の大規模データセンター。
同データセンターはサーバ棟とオフィス棟で構成されており、サーバ棟には約4,000ラックの設備を収容し、室単位のデータホールサービスや、高密度かつ1ラック当たり最大20kVA(キロボルトアンペア)の電力高負荷対応を実現するコロケーションサービス、各種マネジメントサービスを提供する。また、同データセンターのオフィス棟の一部を、利用者専用のオフィスやラボ環境などに利用できる多目的スペースとして提供するとのこと。
さらに、ニューノーマル時代に即したセキュリティとして、顔認証システムを導入しており、非対面かつ非接触型で入館が可能。サーバルームの入退室は、顔認証に加えて他の生体認証(静脈認証など)を組み合わせることで、物理キーを使用せずにラックを解錠することも可能で、より高度なセキュリティの実現につなげるとしている。
ソフトバンクは、同データセンターを国内外の他の通信事業者の回線サービスなどにも対応したキャリアフリーのスペースとして提供し、また、同データセンターと都内にある自社のネットワークセンターなどを伝送路システムで接続する。
一方IDCフロンティアは、同データセンターを含む両社のデータセンター15拠点の運用と管理を行う。また、他のIDCフロンティアの拠点およびクラウドサービスとも接続し、データホールサービスやコロケーションサービスなど企業のビジネスニーズに合わせたIT基盤の提供を行う方針だ。
同センターの概要は以下の通り。