SCSKは11月24日、国内10か所目となる新データセンター(DC)「netXDC(ネットエックスディーシー) 千葉第3センター(SI3)」を千葉県印西市に建設することを決定したと明らかにした。
SI3は2022年春にサービス提供の開始を予定しており、既存のnetXDC 千葉第2センター(SI2)に隣接して建設し、印西市内では3か所目で、同社の全DCの延床面積は約9万5000平方メートルとなる。
netXDCは、2001年以来、企業の課題解決や価値向上をITで実現するSIerのDCとして利用されており、その中でも印西キャンパスはDC事業開始当初からフラグシップなサービス拠点で、企業の重要なシステムを運用している。今回、印西キャンパスに建設されるSI3は2020年4月からSCSKが全社統一で利用を開始した独自の開発・運用「S-Cred+(エスクレドプラス)プラットフォーム」のネットワークコネクティビティ面を向上させるという。
建設地である千葉県印西市は地震・水害などのハザードリスクが低く、東京から電車で約1時間・成田国際空港から電車で約30分の利便性、千葉県南房総エリアおよび茨城県県北エリアの海底ケーブル陸揚局との距離が短く、通信品質や費用面にメリットがある。
また、同社はnetXDC印西キャンパスのネットワークコネクティビティ向上のため、さまざまな事業者と協業し、2019年にはBBIXの第10センターとして、インターネットエクスチェンジ(IX)やクラウドとの接続拠点になり(AWSやMicrosoft Azureなど)、マルチクラウド接続サービスの提供を開始。
2020年にはアルテリア・ネットワークスが陸揚局や都内DCなどと最大100Gbpsで接続できる専用線接続設備を増強し、SI3のサービス提供開始までにネットワークサービスの拡充を図る。さらに、環境負荷低減を目的とした高効率機器を採用するほか、運営の効率化でPUE(Power Usage Effectiveness:DCなどIT関連施設におけるエネルギー効率を測定する指標の1つ)の最小化を図る。
そのほか、SBT(世界の平均気温の上昇を抑えるために、企業に対して科学的な知見と整合した削減目標を設定するよう求めるイニシアチブ)認定を視野に自然エネルギーを活用することで同社グループの活動の1つとして、エネルギー効率化を推進し、SDGsの17目標のうち「7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と「13:気候変動に具体的な対策を」に寄与するように環境に配慮する。
SI3の敷地面積は約3万2201平方メートル、延床面積は約1万3000平方メートル、竣工予定時期は2022年3月、建物は地上7階、棟屋2階建て鉄骨造、基礎免震+垂直制振。電源設備は本線予備線2系統受電、発電機はN+1の冗長構成で無給油連続72時間稼働、UPSは部屋単位で冗長構成の変更可能なフレキシブル設計、冷却設備はN+1冗長構成(オプションによりN+2構成まで拡張可能)、ラック数は1600ラック、総電気容量は20MWとなる。