日立システムズは11月18日、IT技術を活用して顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する施設「DX Smart Lounge Osaka」(DSL Osaka)を大阪府大阪市にオープンした。
DSL Osakaは同社のIT技術力と顧客の知見を掛け合わせることで、新たな価値を創造するオープンイノベーションの場となり、具体的には現場業務のデジタル化、データ利活用に役立つ工場設備からのデータ収集や手書き書類の自動認識などのツールを活用した、現場データと基幹システム(ERP)との連携ソリューションを展示している。
また、技術継承や業務効率改善のための組立ナビゲーションシステムや3Dトレーニングサービスなど、実際の動作を体験できるデモ環境も用意。さらに、スキルの習得を目的に同社グループのエンジニアに対し実施しているデジタル人材の育成についても公開することで、顧客の安心感と期待感の醸成に取り組む。
一例として、生産ラインの保全技術習得のために開発されたミニチュアラインをはじめ、実際の製造現場に近い作業環境や実機による実践的な教育・訓練を通じて、現場データの利活用や設備故障の予兆管理など、関西や東海地区の製造現場を中心に活躍する社内のデジタル人材の育成を図る。
2015年に東京に開設した技能開発訓練施設「Technical Skills Development Center(TDC)」と教育コンテンツを連携することで、品質向上のための技術教育に加え、新事業分野での卓越したスキルと資格を持つエンジニアの育成にも注力する。
今後、同社は新施設での活動を通じて、顧客が置かれている個々の状況に合わせたデジタル化を支援することに加え、デジタル化の先にあるデータ利活用も見据え、Lumadaソリューションや海外の日立グループの拠点などとも連携しながら、DX推進を支援する考えだ。