OKIは11月18日、同社が2019年に開発したAIエッジロボットの高度遠隔運用コンセプトをベースに、ロボットに搭載可能なエッジモジュール「ROM (Remote Operation Module)」の開発を開始したと発表した。
同モジュールにより、さまざまなロボットが遠隔の運用センターと簡単につながり、ロボットの稼働状況を常時監視できる。
これまでのサービスロボットを活用した多くのソリューションは、ロボット本体のAIによる自律動作と人の駆け付け対応による運用を想定しており、遠隔監視も設備管理と故障の予防を前提としたもので、必ずしも現場の省人化につながらないという課題があったという。また、ロボット本体のAIでできるタスクは限られており、ロボットソリューションの適用範囲の拡大が難しいといった事業推進上の課題もあったとしている。
同社が開発を開始する「ROM」は、運用センターとロボットの常時接続を維持し、ロボットのサービス提供状態を監視する。協調型AI機能を搭載しており、センターの支援が必要な場合には、ロボットからセンターへAIがタイムリーにエスカレーションを行うことが可能。
この協調型AIは、センター側で「止まらない」サービス提供を実現するオペレーションAIと連携し、状況に応じてセンターのオペレーターを割り当てて、遠隔操作・遠隔ルート設定・代替機出動などの対応によってサービス提供状態を維持する。必要に応じて、人の遠隔操作で対処できるタスクをオペレーターに依頼することで、現場のロボットが対応できる機能を拡充することもできる。
同社は同モジュールの開発により、2022年にサービスロボットの高度遠隔運用ソリューションとして商用化を目指す方針だ。