大日本印刷(DNP)は11月17日、リモートによる企業の製品・サービスの接客販売を強化するために販売員の代行や育成、研修講師の派遣などを行う「DNPリモート接客販売支援サービス」の提供を開始すると発表した。価格は初期費用が230万円~、運用費用が200万円/月~。

  • DNPリモート接客販売支援サービスの概要

    DNPリモート接客販売支援サービスの概要

近年、国内の労働人口の減少による深刻な人手不足のため、流通・小売業界等では販売員の確保が困難になっているほか、新型コロナウイルスの感染防止対策で従来の対面型ではなく、非対面・非接触型の接客販売の需要が拡大している一方で、リモートによる接客販売に適応可能なスタッフが不足し、商談の成果につながりにくいという課題があるという。

こうした課題の解決に向けて同社はDNPリモート接客販売支援サービスを開発し、流通・小売、金融・保険、通信関係などの企業向けに提供を開始した。

新サービスは、高度な情報セキュリティ機能を備えた同社のコンタクトセンターと、顧客企業の店舗や営業先をつなぐシステムの構築、機器の設置を行う。同社は、2019年からDNP遠隔接客支援サービスを提供しており、店舗や営業先の環境に応じて、最適なシステムやサービスを組み合わせて提供することに加え、生活者に対応したリモートでの接客販売は、小売や通信などの業界で販売実績がある専門スタッフが代行する。

また、各社の販売員と販売員の研修担当者を対象として、リモートでの接客販売力の強化に特化した研修を実施し、オンラインおよび講師の派遣の両方で実施が可能。具体手的には新人・若手向けのコミュニケーションの基礎研修、接客・営業時のノウハウやクレーム対応、マネジメントやコンプライアンスなど、幅広い内容で研修を行う。

「販売員育成の進捗や評価、現状の課題をまとめたシート」と「販売経験・実績のある講師」を組み合わせた独自の教育プログラムにより、リモート接客販売に特化した販売員の能力強化とモチベーションの向上につなげるという。

さらに、リモート接客販売では小さいディスプレイに資料を映し出すことが多くなるため、見やすい資料や納得感の高いストーリーを作っていく必要があるため、接客販売に効果的なわかりやすい資料作成のほか、セミナー型の営業活動の後に行うアンケートの実施と分析、セミナー参加者への電話やメールによるフォローなどの各種業務にも対応する。

同社は家電量販店などの小売業や金融機関、通信業界や生命保険業界などに新サービスを提供し、2024年度までに関連サービスも含めて約17億円の売り上げを目指す。