日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は11月8日、車載機器や産業用電力アプリケーション向けに、650V GaN FET「LMG3525R030-Q1」ならびに600V GaN FET「LMG3425R030」を発表した。

LMG3525R030-Q1は、ドライバと保護機能を集積したオートモーティブ向けGaN FETで、高速スイッチング特性の 2.2MHzゲート・ドライバを集積することで電気自動車(EV)に搭載される充電回路の磁気部品のサイズを既存ソリューション比で59%縮小できるほか、既存のSiやSiCソリューション比でEVの車載充電回路のサイズを50%縮小することができ、かつ高電圧耐性などもあるため、短時間充電を高い信頼性で提供することが可能になるという。

  • GaN FET

    LMG3525R030-Q1の特徴 (資料提供:日本TI)

一方のLMG3425R030は、主に充電ステーション向けが想定されており、ドライバと保護機能を集積しているため産業用電力アプリケーションでの活用も想定されたものとなる。GaNの特性を活用することで、99%の効率が提供できるという。

  • GaN FET

    LMG3425R030の特徴 (資料提供:日本TI)

なお、産業用グレードの600V GaN FETは4製品が提供され、量産前バージョンについては12mm角のQFNパッケージですでに供給が行われており、量産出荷も2021年第1四半期から開始される予定。また、車載向けとなるLMG3522R030-Q1ならびにLMG3525R030-Q1については、量産雨バージョンと評価モジュールが2021年第1四半期より供給される予定だという。