OKIグループで設計開発サービスを展開するOKIアイディエス(OIDS)とAI処理の高速化プラットフォーム「Zebra」を提供する仏Mipsology SAS（ミプソロジー）は11月10日、日本国内の高速画像処理AI市場参入を目指し、2020年10月20日に技術提携契約を締結したと発表した。

  • OIDS 代表取締役社長 清水智氏（左）と仏ミプソロジー CEO ルドヴィッチ・ラズール氏（右）

同契約により両社は、自動運転、遠隔操縦ロボット、遠隔医療、映像監視などの高速画像処理が求められる国内市場において、FPGA(製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路)技術を活用してAI処理の高速化を支援する設計開発サービスの提供を開始する。

FPGAは複雑な演算処理を並列処理し、大容量のデータを高速に処理することができるデバイスだといい、AIプログラムをFPGAに実装することにより、従来比で6倍以上（OIDS保有のAIプログラムによる比較値）の処理速度の実現が可能だという。

OIDSは、顧客から預かっているAIプログラムをミプソロジーが提供するZebraプラットフォームを使用してFPGAへ実装・最適化し、利用客が求める性能を短期間で実現するとしている。

日本国内を中心に高速画像転送、通信処理に関するFPGA用IP（Intellectual Property：知的財産）の提供と設計開発サービスを展開するOIDSと、欧米を中心にAI処理の高速化プラットフォームを提供するミプソロジーが連携することで、日本国内において今後成長が見込まれるAIプログラムの高速処理化需要を取り込み、AI開発支援サービスの拡大を目指すとのことだ。