2020年10月29日、東北大学産学連携機構と研究推進部は「スタートアップ・ユニバーシティ宣言」を行い、「ベンチャー創出支援パッケージ」制度を創設すると発表した。
この「ベンチャー創出支援パッケージ」は、大学発ベンチャー企業の創業を活発化させるために、東北大学版 EIR(Entrepreneur in Residence)制度を創設して、大学発ベンチャーの経営者候補人材を育成し確保するなどの施策を実施する。
東北大内での経営者候補人材にアントレプレナーシップの育成教育を行い、また学内などでベンチャー企業の支援業務に携わりながら、実務を学ぶ態勢をつくる。
産学連携機構は「学内などでいわば“住み込み型”で人材を育成する仕組みを構築する」という。
さらに、東北大の学生が大学発ベンチャー企業を設立しやすいように「東北大学アクセラファンド」を設けて、創業資金援助を行う。
東北大の同窓会組織である萩友会と連携し、東北大学スタートアップ・アルムナイ(同窓会起業家クラブ)を組織化し、経営者候補人材などの裾野を広げ、人材交流を盛んにする。このためには、同窓会起業家クラブメンバーと経営者候補人材をつなぐソーシャルネットワーク(SNS)を構築する。
同時に、東北大学スタートアップアドバイザー制度を設けて、同窓会組織から助言する態勢を築く計画だ。
東北大の100%子会社のベンチャー・キャピタルである東北大学ベンチャーパートナーズ(仙台市)は、10月26日に「 THVP-2 号投資事業有限責任組合」を設け、「THVP-2号ファンド」を始めた。
この「THVP-22 号ファンド」は、新たな大学発ベンチャー企業創業支援の中で、「ベンチャー創出支援パッケージ」から産まれるベンチャー企業支援も対象とする計画である。