日本IBMは11月4日、AIX、IBM iやLinuxをエンタープライズインフラストラクチャとしたソリューションが柔軟に利用できる「IBM Power Systems Virtual Server」の提供を開始した。今回、提供を開始したのはIBM Cloud 東京リージョンで、今後は大阪リージョンでの提供も予定しています。今回の発表により、Power Systems Virtual Serverが提供するクラウドのメリットをAIXやIBM iの稼働環境でも利用でき、ハイブリッド/マルチクラウド戦略の実現を支援していく考えだ。
IBM Power Systems Virtual Serverは、AIXやIBM i、Linuxを、Power VM上のLPAR as a Serviceとして提供するサービス。IBM Power Systems Virtual Serverは、CPU、メモリ、ストレージなど、必要なシステム資源を必要なときに素早くかつダイナミックに調達ができるという。
加えて、同社が提供するAI、機械学習、ブロックチェーン、IoTを活用した新しいサービスにAIXやIBM iの既存データを連携させるなど、幅広い活用も可能なIBM Power Systemsで実行されているSAP HANAおよびNetWeaverのサービスとして認定されたインフラストラクチャ。
東京リージョンでの提供開始は、ダラス(2拠点)、ワシントンDC、フランクフルト(2拠点)、ロンドン(2拠点)、トロント、シドニーに続く、10拠点目となる。AIX、IBM iやLinuxがPower Systems Virtual Serverで利用できるようになることで、既存のオンプレミスに対する災対環境、既存のアプリケーションの検証環境を準備するための時間やワークロードの省力化、SAPをはじめとする基幹システムのデータとクラウドネイティブのアプリケーションの連携が可能になるという。
加えて、セキュリティと信頼性のある既存プライベート環境とクラウド環境のプライベートインフラストラクチャー・アズ・ア・サービスでの提供や、インフラのモダナイゼーションの一環としてのクラウド化、海外拠点でも同じPower systemsの環境をクラウド上で管理することによるガバナンスなど、多様なニーズに対応する。