ダッソー・システムズならびにソリッドワークス・ジャパンは10月28日、3D設計・エンジニアリングアプリケーション「SOLIDWORKS」の最新版となる「SOLIDWORKS 2021」の日本での販売を11月2日より開始することを発表した。

最新版では、SOLIDWORKSのコミュニティから寄せられた多くの要望を反映し、パフォーマンスの強化や機能の拡充を実現したという。具体的には、開発スケジュールの短縮、というニーズへの対応に向け、パフォーマンスの改善、機能拡張、Design to Manufacturingの3つの方向性で性能向上が図られたという。パフォーマンスの改善としては、例えばGPUを用いたグラフィックパフォーマンスの高速化が実施され、これによりレスポンスの向上とフレームレート性能の向上が図られたという。また、SOLIDWORKS 2020にて追加された図面を開くモードの1つで、モデル情報をロードしないことで、素早く開いて編集できる「ディテイリングモード」に対し、SOLIDWORKS 2021では、モデル情報をロードしないで編集できる幅が広げられたという。

  • SOLIDWORKS 2021
  • SOLIDWORKS 2021
  • SOLIDWORKS 2021によるパフォーマンスの改善例

一方の機能拡張という点では、3mfデータのグラフィカルサポートが拡充され、SOLIDWORKS 2021で定義したテクスチャ情報や透明度であればエクスポートできるようになったという。また、アセンブリモデルやメッシュ機能などの改善も施されたという。

さらに、Design to Manufacturingという観点では、毎年機能改善が図られてきた「eDrawings」のHTML対応が強化。ブラウザ上で組み立っている部品を取り出して回転させたり、中を見たり、といったことができるようになったという。

加えて、社内外とのコラボレーションを進め、開発を加速させる「3DEXPERIENCE WORKS」の強化も実施。3DEXPERIENCE platformによって提供されるクラウドサービスを利用可能な「3DEXPERIENCE SOLIDWORKS」を活用することで、従来のデスクトップ版と機能に若干の違いはあるものの、同様の使い方で活用することができるようになるという。

  • SOLIDWORKS 2021
  • SOLIDWORKS 2021
  • 3DEXPERIENCE platformによってクラウドを介したさまざまな関係者とのデータを活用したコラボレーションが可能になる。また、3DEXPERIENCE WORKSを利用することで、ダッソーの有するさまざまなエンジニアツール群を使いやすいサイズで活用することができるようになるという

なお、SOLIDWORKS 2021のポートフォリオはSOLIDWORKS 2020と同じ、デスクトップ・アプリケーションStandard、Professional、Premiumの3つのグレードを用意。3DEXPERIENCE SOLIDWORKSについても、Standard、Professional、Premiumの3つのグレード別オファーが用意されているという。

  • SOLIDWORKS 2021
  • SOLIDWORKS 2021
  • 3DEXPERIENCE WORKSのポートフォリオ(一部、日本での提供は未定のもの含む)と、3DEXPERIENCE SOLIDWORKSの製品構成