STMicroelectronics(STマイクロ)は、同社のSTM32マイコン評価ボード「STM32 Nucleoシリーズ」向けにHMI(Human Machine Interface)開発を容易化するGUI機能を搭載した機能拡張ボード「X-NUCLEO-GFX01M1」を発表した。
同製品はSTM32マイコン向けに最適化された無償のGUI開発ソフトウェア「TouchGFX」の最新バージョン4.15.0に対応。同バージョンでは、TouchGFX Engineのパーシャル・フレーム・バッファをベースにすることで、GUIのRAM使用容量を最大90%削減し、16〜20KBのマイコン内蔵RAMでシンプルなUIを作成することを可能としている。また、新たなレンダリング・アルゴリズムにより画面を部分的に最適な順番で更新することで、更新回数が増加し、ティアリング・エフェクトによる画像の乱れを防ぐことができるとしている。このほか、SPI仕様のFlashメモリに対応しているため、低コストの外部メモリを使用しての画像やフォントといったメモリ使用量の多いグラフィックによる複雑なGUIも作成可能であるとしている。
このほか、仕様としては、「hello world」サンプルを含む新しい「X-cube-displayパッケージ」に対応しており、2.2型QVGA(320x240)SPIディスプレイ、SPI NOR Flashメモリ(64MB)、およびジョイスティックが含まれており、さまざまなSTM32 Nucleoボードでの使用が可能となっている。
なお、STマイクロでは、TouchGFXとSTM32GOマイコンを活用することで、部材コストを抑えながらも、タイマーやコントローラ、生活家電などのさまざまな家電機器にスマートフォンのような小型GUIの実装ができるようになるとしている。X-NUCLEO-GFX01M1はすでに同社代理店より入手可能となっているほか、TouchGFXの最新版についても、同社Webサイトから入手可能となっている。