ドイツに本社を置く、シュナイダー・ノイライター・アンド・パートナー社(SNP)の の日本法人であるSNP Japanは10月22日、9月に発表された富士通のパートナーシップについて説明した。同社は2020年2月に設立された。
SNPは、SAPシステムのマイグレーションやトランスフォーメーションを数多く手掛けており、「BLUEFIELD(ブルーフィールド)アプローチ」を開発・提供しているのが特徴。同アプローチは、システム部分を先行構築し、その後で業務に必要なデータを段階的に移行していく手法。また、そのためのツールとして、分析やデータ移行、テストを自動化する総合プラットフォーム「CrystalBridge(クリスタルブリッジ)」を提供する。
富士通との提携は、「BLUEFIELD(ブルーフィールド)」アプローチの提供に向けての「プラチナパートナーシップ」。この契約に基づき、日本、アジア、欧州、北米などのグローバル市場において、富士通は「CrystalBridge」を活用した「BLUEFIELD」アプローチを、「SAP S/4 HANA」への移行を推進する顧客に提供していくという。
富士通 EBAS事業本部 第一ソリューション事業部 第二ソリューション部長 北澤誠氏は「多くのお客様はいまだにSAP ERP 6.0をお使いで、2025年の壁をどう超えていくかという課題を抱えている。そんな中、より早くS/4 HANAに移行して、DX対応推進のお役に立てる方法がないか検討していく中で、SNPさんのBLUEFIELDに出会い、一緒に取り組んでいきたいと思い、パートナー契約にいたった」と提携の背景を説明。
SNP Japan代表取締役社長 村出洋一氏は、富士通とのパートナーシップについて、「SNPはデータトランスフォームカンパニーであり、BLUEFIELDという独自の方法論で展開している。今後お客様は、SAP ERPの2027年の保守切れにともない、S/4 HANAへの移行を実行していくが、ここはわれわれの重要なフォーカス領域だ。BLUEFIELDは、現行業務をそのまま再利用しながらS/4 HANAを再構築し、データを移行して持っていく。かなりの部分、自動的に行えるので6カ月-1年で移行できる。富士通さんとのパートナーシップにより、非常に強力なサポート体制ができた」と語った。
両社は2022年12月末までに、グローバルにおいて、「BLUEFIELD」アプローチを用いたサービスで、売上100億円を目指す。これに向けて、セールス、プリセールス、マーケティング、デリバリーによるグローバルでの協業、既存顧客ベース、ターゲット顧客、重点顧客のパイプライン開拓、販売戦略、技術研修、販売研修、オフショ アデリバリー戦略、共同マーケティング活動を実施していくという。