ルネサス エレクトロニクスは10月21日、データセンタサーバ、48Vテレコム、および過酷な環境下で使用される産業用機器に必要な電圧マージンの拡大を可能とする80V対応のDC/DCコントローラ「ISL81801」ならびに「ISL81802」を発売した。

昇降圧コントローラであるISL81801は、定電圧・定電流レギュレーションを利用して双方向電流に対応。1つのコントローラとMOS FETを使うだけで、バッテリやスーパーキャパシタの充電と放電を行うことができるため、「オンチップUPS(無停電電源装置)」のような役割を果たすことができるという。

また、4.5V~80Vの入力電圧範囲に対応するほか、600kHzの昇降圧スイッチング周波数、5mm×5mmの小型パッケージといった特徴により、小型・高密度電源ソリューションを設計することが可能だという。

一方のデュアルフェーズ降圧コントローラであるISL81802は、1MHzのスイッチング周波数に対応可能なドライバ内蔵の80V対応デュアルフェーズ同期整流降圧コントローラで、小型の電源用インダクタを複数使用して電力密度を高めることができるほか、より高出力の用途向けには、複数の同製品を並列接続し、インターリーブ動作を行うことで速い過渡応答を実現することができるという。

また、2系統の独立した出力、もしくは単一の高電流出力のどちらにも対応可能なため、電源エンジニアは柔軟に電源設計を行えるとするほか、定出力電圧および定電流を供給する機能を備えているため、LEDドライバなどへの少しの給電から、規模の大きなデータセンタシステム内の気流を最大化する送風機への大きな給電に至るまで、多様な用途に利用することが可能だと同社では説明している。

なお、2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、5mm×5mmの32端子QFNパッケージのほか、4.4mm×9.7mmの38端子HTSSOPパッケージ品も提供可能だとしている。

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    80V対応の双方向昇降圧DC/DCコントローラ「ISL81801」と、デュアルフェーズ降圧DC/DCコントローラ「ISL81802」のパッケージイメージ